加害者の責任と自賠責
●加害者となってしまったときの責任
引き起こしてしまった交通事故の種類が、人身事故か物損事故かで多少の違いはありますが、交通事故の加害者には共通した3つの責任が科せられます。
?民事責任
事故を起こしてしまった加害者は、巻き込まれた被害者に与えた損害を賠償する責任が発生します。物損事故の場合は、壊れた自動車等を修復するための費用を負担。人身事故の場合は怪我の治療費、それを治すための通院費、入院費、怪我が治るまで被害者が仕事をすることができなかったときには休業補償、後遺障害がある場合は慰謝料の補償。最悪の場合、被害者が死亡してしまった場合は、逸失利益に対する補償、精神的損害に対する慰謝料、葬儀費用などの支払い義務を負うことになります。
※保険金は自賠責保険や任意保険から支払われますが、加害者が任意保険に未加入だった場合や、被害者の損害額が契約をした任意保険の保険金額を上回る場合は、何年かかってでも加害者が自分で働いて自分で支払うことになります。
?刑事責任
運転中の不注意により他人を負傷させてしまった場合、刑法上の業務上過失致傷罪。死亡させてしまった場合には業務上過失致死罪。傷害事故なら業務上傷害罪に問われます。また、事故を起こした原因が無免許運転や酒酔い運転、ひき逃げなどの場合は道路交通法違反による刑罰が加わります。人身事故で特に悪質な飲酒運転などは危険運転致死傷罪に問われ、より重い罰則を科せられる場合があります。
?行政責任
加害者が、公安委員会から免許停止や免許取消しなどの行政処分を受けることを意味します。
●自賠責保険の責任
自動車(二輪・原付も含みます)を運行するとき、自動車損害賠償保障法によって加入が義務づけられている「強制保険」、自賠責保険に加入します。その保険料は自動車の車種や保険期間(車検期間)などに応じて変わってきますが、明確に定められています。
○自賠責保険の主な補償範囲
自動車の運行によって人を傷つけたり死亡させたりした場合、自動車の保有者または運転者が損害賠償責任を負うことになりますが、自賠責保険はその場合の損害について保険金を支払う保険です。これは対人間のみでの事故にしか適応されません。傷害の場合は最高120万円。死亡の場合は最高3000万円。重度後遺障害の場合は最高4000万円が限度となります。
自賠責保険の契約時に注意するべきことですが、無保険で走行しますと法律で罰せられることになりますので、特に車検のない250cc以下のバイクは、満期時の継続手続きを忘れないように注意しましょう。また、自賠責保険は対人賠償のみに備える保険なので、自賠責保険の支払限度額を超える対人賠償や、対物賠償など他のリスクに備えておきたいと考える人は、自賠責保険の他にも自動車保険(任意保険)にも加入する形になります。