自賠責での死亡の賠償
●死亡の場合の保険金
死亡の場合の保険金の限度は3000万円です。共同不法行為(助手席に乗っていて死亡した場合で、相手の車と乗っていた車の双方に過失がある場合=共同不法行為)の場合は倍額となります。この限度の3000万円の内容は、葬儀費と慰謝料、逸失利益からなっています。
?葬儀費
60万円となっています。この60万円を超える場合は、最高100万円まで支払われることになっていますが、それには社会的通念上必要な範囲であり、しかも必要な支出であることが証明されなければいけません。
?慰謝料
被害者本人の慰謝料が350万円で、遺族の慰謝料は遺族の人数により異なります。自賠責に遺族慰謝料を請求できる人は、民法に規定されている法定相続人と同じです。(父母、配偶者、子)一般の相続の場合は、配偶者にはすべての権利がありますが、子がいれば被害者の父母には相続権は発生しません。自賠責では被害者の父母や養父母にも遺族慰謝料の請求権があります。
?逸失利益
小さなケガでも、休業損害は問題になるのですが、死亡や高度の後遺障害の場合は、遺族や介護をしなければならない家族にとって、非常に問題が大きいものです。死亡の場合は休業損害とは言いません。逸失利益といいます。仕事には復帰できないからです。給与所得者の場合、現実にもらっていた給与がベースとなります。昇給も考慮されます。これらは会社全体の過去の実績がなければなりません。退職金も定年までいたと仮定して計算されます。
●時効
法律関係の安定を図るために時効制度がありますが、民法は167条で債権の消滅時効を10年と定めています。しかし自賠責保険の時効は僅か2年なので注意が必要です。
?被害者請求の時効
加害者に賠償責任が発生してから、2年です。時効の起算点は、
○ケガの場合は事故のあった翌日
○後遺障害の場合は症状固定日の翌日
○死亡の場合は死亡日の翌日
交通事故の解決は長い年月がかかります。しかし期限が来る前に「時効中断申請書」を提出しておけば問題はありません。
?加害者請求の時効
被害者に支払った日の翌日から2年となります。