自賠責の内払金と仮渡金
●内払金と仮渡金
事故で入院又は通院などで治療を受け、完治した後にすべてをまとめて請求することを「本請求」と呼びます。本請求に対して、まだ治療をしていて完治はしていないのだけれども当座のお金が今欲しいというときに請求することを「内払請求」といいます。
●内払金
内払請求は法律的に根拠がありませんが、自動車保険料率算定機構の内規で決められています。内払請求は何度でもできますが、金額は10万円単位と決められています。死亡や後遺障害がからむ場合は使用できません。また、既に仮渡金を受領している場合は、損害額が仮渡金の額を超えないと支払はなされません。例えば仮渡金をすでに10万円もらっている場合は、損害額が20万円を超えないと請求できないことになります。
内払請求の仕方は、最初の請求では交通事故証明書や印鑑証明書が必要になります。2回目からはそれらは省略して、診断書や診療報酬明細書(レセプト)そして休業損害証明書を添付して自賠責の取り扱い保険会社へ請求します。被害者からも加害者からも、どちらから請求してもかまいません。そうすると、損害額が計算されて、被害者請求であれば加害者に、加害者請求であれば被害者に受取額や立て替え金の有無が照会され、問題がなければ支払がなされます。
「内払金」は10万円単位で何度でも請求できることになっています。
●仮渡金
内払金に対して仮渡金には決まりがあります。事故による被害者の当座の補助のために一定の金額を速やかに支払うことが目的です。内払と違い加害者からの請求はできません。被害者のみです。
○仮渡金の金額
?死亡の場合……290万円
?傷害・怪我(14日以上の入院で、30日以上の治療が必要)……40万円
?傷害・怪我(14日以上の入院が必要)……20万円
?傷害・怪我(11日以上の治療が必要)……5万円
請求できるのは1回のみ。あくまでも仮に渡すお金なので、後で精算が入ります。最終額が仮渡金を下回る場合は返却しなければなりません。制度の趣旨からも請求の後、1週間程度のスピードで支払われます。病院に仮渡用の診断書を書いてもらい請求書とともに保険会社に提出して手続き完了です。